導入事例|ネットワーク健康診断サービス

ネスレ健康保険組合様 導入事例

作成者: カスタマー担当|Dec 22, 2023 5:42:13 AM

煩雑な作業やコストが省け、本来の業務に注力できるように。
新たな保健事業にも挑戦できるようになりました

被保険者数  2,455名(2023年10月時点)
被扶養者数 2,355名(2023年10月時点)
導入効果 ・事務作業の効率化
・作業負担の大幅な軽減
・新しい保健事業への挑戦

ネスレ健康保険組合
常務理事
津川 朝子様

ネスレ健康保険組合
健診事業担当
白根 真弓様

高精度な検査結果データと柔軟な対応力が導入の決め手。
業務の効率化によって、保健事業に割く時間が取れる ようになり、
健診受診率、特定保健指導実施率が飛躍的に向上しました。

――2016年からネットワーク健診サービスをご利用いただいておりますが、導入前はどのような管理体制で、どういった課題がありましたか?

津川 朝子さん(常務理事) 「当時、健診事業の担当者は1名。被保険者約2,500人、被扶養者約2,400人の健診事業に関する事務処理について、各医療機関との契約管理から健診結果の取り込み、費用計算、予約状況の確認、その他連絡など、全ての業務を行っていました。経理業務も兼任していたうえに当時は業務をサポートするようなシステムやサービスもなく、毎日煩雑な作業に追われ、残業することも多かったようです。」

白根 真弓さん(健診事業担当) 「当時は各医療機関とも個別契約という形を取っていたので、契約管理にも大変な手間がかかっていたと思います。特に健診結果は紙書類とデータが混在している状態で、一元管理には程遠い状況で……。紙書類のものは外部に委託して一旦データ化する必要があり、余計な時間とコストも発生していました。」

津川さん 「そうした状況のなかで、担当者はオペレーション業務を行うのが精一杯。保健事業としての活動は健診とインフルエンザ予防接種補助などしかできて おらず、特定保健指導の強化や重症化予防等の事業を展開する余裕はなく、業務負担の軽減が急務となっていました。


――ネットワーク健診サービス導入の経緯と、決め手になったポイントを教えてください。

津川さん 「システム導入に際しては、健診項目の統一化によるデータ活用とさまざまな保健事業への展開、効率的な運営、費用負担削減の4点に加えて、システムの機能やサービスとしての対応力など、いろいろな視点から検討しました。」

白根さん 「最終的にウェルネス・コミュニケーションズに決めたのは、健診結果データのクオリティの高さです。医療機関から出されたデータをそのまま納入するのではなく、一度データをしっかりと精査し、おかしな数値や抜け・漏れがあれば医療機関に確認したうえで精度の高いデータとして納品され、かつ、これらがオプションとして追加費用がかかることなく我々の予算内で提供してもらえることが決め手となりました。

健診結果の品質精査


約6,000種類のエラー検知機能を実装し、項目の過不足や異常値、判定の不備をチェックし、医療機関へ随時確認。
高品質の結果納品を実現します。

――サービス導入後、どのような変化や効果がありましたか?

白根さん 「まず、圧倒的に作業時間を減らすことができました。データの取り込みと精算業務だけでも年間380時間、日数にすると50日ぐらいかかっていたものが、導入後、データの精度が上がり精算処理が簡素化されたので年間大体8時間ほどに短縮。一カ月分の処理であれば、わずか1時間で完了するほど楽になりました。その結果、大きな効果として現れたのが、受診率の向上です。導入前の2012年は、被保険者・被扶養者合わせて受診率は77.0%、2015年では82.0% でした。それが、導入後の2016年は85.0%になり、昨年の2022年には90.0%まで上昇。そして、今年の2023年は、91.6%という高い受診率を達成することができました。」

津川さん 「ここまで順調に数字を上げることができたのも、煩雑な作業から解放されたからですね。受診率伸び悩みの原因を洗い出し、対策をとるなど本来の業務に打ち込めるようになりました。」

白根さん 「以前のように作業に追われる状態であれば、とても状況の見直しはできなかったと思うので、作業時間の削減によって、いろいろな面にいい影響が出ています。」

津川さん 「特定保健指導と重症予防指導に力を入れられるようにもなりました。なかでも、特定保健指導の実施に大きな成果が出ていて、導入前の2015年は実施率5.9%でしたが、2022年に31.2%まで改善。今年の2023年においては初めて国のチャレンジングな目標である55.0%を超え、57.0%という結果を出すことができました。」

白根さん 「改善の理由として2018年以降、専門職として管理栄養士がメンバーに加わったこともありますが、健診結果データの正確性が向上し、迅速かつ柔軟にデータを見ることができるようになったことも大きいですね。」




ユーザー視点で一緒に改善策を探ってくれるから、
システムのブラッシュアップが可能に。
安心して新たな健康事業の展開に取り組んでいけるようになりました。

――システムを使ってみて、便利だと思う点と、「もっとこうしたい」などご要望はありますか?

津川さん 「やはり、予約状況の確認をリアルタイムでできる点がとても便利です。この機能については各拠点の人事担当に権限を付与することで、事業現場レベルでも逐一状況を確認することができます。より的確な業務管理や運営の面においても大変役立っていると思います。当健保では業務委託を受ける形で法定健診も管理していますので、毎年6月~8月 にかけて予約状況を各部門の人事担当と共有することで、適切なタイミングでの予約・受診の勧奨も実施。未受診対策にもつなげることができています。」

健診未予約者を簡単検索。
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予約状況をリアルタイムに確認できるため、
適切なタイミングで未予約者へ受診勧奨が実施できます。
メールや電話、ハガキなど様々な受診勧奨ツールをご用意しており、
受診率向上の施策をお客様ごとにご提案いたします。


白根さん 「ポータルサイト<i-Wellness>を通して、医療機関の情報や予約・受診状況を一元管理できるようになって健診業務のオペレーションは格段に改善されましたが、ユーザーである被保険者からは、“以前は直接、医療機関に連絡をしてその場で予定を決められたのに、システムを通すと入力作業など手間が増えた““問診票について、システム上での入力と医療機関での記入と、二重の手間がかかる”といった、対策を希望する声も挙がっています。また、オペレーション側としても、医療機関ごとに異なる表示形式を統一して欲しいなど、いろいろ要望や希望は出ていますね。そうした際、一緒に解決策を考え、より良いものにブラッシュアップできるよう取り組んでくれるところもウェルネス・コミュニケーションズの良さ。今後も保健事業にまつわる国の施策や要請はどんどん変化していくと思うので、そうした変化にも柔軟に対応していただけると助かりますね。」

――今後、挑戦していきたい新しい保健事業について・当社に期待することをお聞かせください。

津川さん 「健康組合に対する国の評価項目になった、胃がん・肺がん・大腸がん・乳がん・子宮頸がんの5種のがん検診の実施と、要精密検査となった場合の二次受診の勧奨に、重点的に力を入れていきたいと思っています。」

白根さん 「それに伴い、婦人科のがん検診についての、新たな試みについても検討を考えています。2022年の受診率は、乳がん健診で71.2%、子宮頸がんで55.1%と健保平均の受診率より高くはありますが、経年未受診者はいますので、どうすれば受診してもらえるようになるのか、新しい働きかけの方法をウェルネス・コミュニケーションズからも、ぜひご提案いただきたいですね。たとえば、人間ドックを予約している人のなかから、婦人科がん検診を選択していない人を抽出する機能をつけるとか……。保健事業に関する実務が、できるだけ簡単に、スムーズにできるようになれば助かります。」

津川さん 「被扶養者については、健診当日に特定保健指導の初回面談の実施が医療機関でできる体制を構築していただけると嬉しいですね。いろいろと希望は尽きないのですが、どんどん話し合って、より良いシステムにブラッシュアップしていければと思っています。」

――貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。